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『生きた教材』~千人の音楽祭に行ってきました☆~


未知子音楽教室を開講しているマリンバ&カーヌーン鈴木未知子です。教室は千葉県船橋市と、東京都目黒区、オンラインや年に数回の大阪・名古屋での出張レッスンも開催しています。2011年より音楽家としての活動を始め、ホームページ代わりに愛用させていただいていた、ヤプログ!のサービスが2020年1月に終了。反響のあった過去の記事をいくつかピックアップして載せていきます。


今回は2012年2月の記事より。このあと、船橋市の音楽教育委員会の記念冊子にて、素晴らしい船橋市の音楽科、音楽系部活動指導者の先生方とともに、下記の内容を執筆させて頂きました。

船橋で生まれ育ち、現在は東京都目黒区に転居し、活動しています。いつの日かまた千人の音楽祭のステージに音楽家としての戻れる日を楽しみに、これからも活動していきたいなと、読み返して思いました。






(写真は公式FBページからお借りしました)




今年で20回目を迎える船橋市の『千人の音楽祭』。 中学卒業以来…10年ぶりに見に行ってきました。 少し遅れて到着すると長蛇の列。入場制限…。 そしてやっと入ると大きなテレビビジョンに映し出される懐かしい顔。 4年前教育実習の時、唯一の実習仲間だった同級生と その実習で私の担当をして下さった先生が一緒に司会をされています。 なんだか不思議で懐かしい景色…。 そしてすぐ、小中学校合同オーケストラの演奏が始まりました。 私のピアノの生徒さんもいるはずなのですが フルートだけでも20~30人くらい、一体どこだか…ごめんね(泣) 総勢640名のオーケストラは圧巻です。 でも演奏がどうとかよりも、「あの頃の自分」を思い出していました。 コンクールや交流演奏会などはあったものの、 他の学校と一緒に演奏することはこの千人の音楽祭だけだった小学校時代。 楽器も始めたばかり。わからないことだらけ。 色々教えてくれる中学生のお姉さん、お兄さん、同世代の小学生の仲間と 一緒に演奏することが楽しくて 他の学校の先生に「あなたタンバリン中々うまいじゃない!」だなんて褒めてもらって 家に帰ってお母さんに何10回も話したり スタッフとしてキビキビ働く海神中学校の生徒さんに憧れて(現在スタッフは市船生に引き継がれました。) 「あたしも絶対あの場所に行くんだ。」 と思ったことが、つい昨日のことのように思い出されました。 海神中学校に入って他の学校をしきったり 本番まで必死になって、全国レベルの法田中のみんなと一緒に 普段はやらないマーチングを練習させてもらって 切磋琢磨、時には泣いたり笑ったりしながら練習したこと。 当日、本当にたくさんのジャンルの方の舞台転換を任され 転換の練習ではアリーナの大きなマイクで先生に怒鳴られながら練習したこと。 琴の台を生まれて始めてもった瞬間。 初めて話す大人のアマチュア演奏家の人。 船橋からプロのヴァイオリニストになってゲストで弾いたチャールダッシュを舞台裏から聞いて 「いつかあたしもこの場所に戻ってくる!」 と思った中3の冬。 全部昨日の事のようで あの時純粋さを思い出し涙が止まりませんでした。 20回という時の流れ 司会の竹下美智男先生(当時法田中の顧問でした)の言葉。 「船橋の子供たちは学校で全国レベルで多くの賞を受賞しています。 そして、多くの市民が大人になっても音楽を続けています。 普段は見ることのない世代、ジャンルを超えた音楽。 地域のその特性を子供たちに見せてあげたい。 そして実際、この音楽祭で小中と演奏した子達が、教員となり子供たちを連れて参加してくれています。 こうやって船橋の音楽はどんどん盛り上がっていく。 これが『生きた教材』だと思う。あなたそういうの好きじゃない。」 あなたとは、もちろん市立船橋高校吹奏楽部顧問(前海神中学校)高橋健一先生です。 たかけん「えぇ、本当に嬉しい。」 先生の声を久しぶりに聞きました。なんだかとても嬉しかった。それだけで来てよかったと思います。 現在私は 「お金を頂いて演奏する。」プロフェッショナルとして音楽に携わっています それはけして甘いことではないし、常にプレッシャーや厳しいこともあります。 楽しいだけではない、自己満足でもだめ。それで食べていくわけですからね。 いわゆるアマチュアの方は本業があって趣味に取り組んでいらっしゃいます。 先生方もそう、通常の業務のほかに部活動があって、 さらにこのコンサートの準備も並大抵ではない。 これだけの規模。好きじゃなければできない。 でもこの「手作り」で「あたたかい」コンサートで感じた多くの感動は 「音楽と人を愛する」そんな気持ちで溢れていました。 きっとプロが手がけてもこんな感じには到底なりえない。 忘れかけていた音楽の「原点」を思い出させてくれました。 船橋、本当に良い街。 この場所で育ち、今もこうやって演奏出来る喜びを感じた日でした。 ありがとうございました。 ゆりえ、ともよ先輩。 尾木先生、たかけん。 今もあの舞台を手がけ続けていることに感謝します。 良き音楽教育者の皆様方に敬意とともに。 良い時間をありがとう。

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